「直接的なかかわり」を大切に(たいさんぼく5月号)
春の桜が過ぎ、木々の緑が色濃くなり始め、正門から坂を下る道沿いのツツジも咲き始めました。グラウンドの藤棚も満開となり良い香りを放っています。「花と緑の学び舎」のキャッチフレーズ通り、戸塚西中学校では様々な植物を楽しむことができる季節が到来しています。
学校の西側にある竹林でも4月当初から竹がすくすくと伸びています。毎年4月には、PTAの保護者の皆様の協力のもと竹林整備が行われており、今年も4月20日(土)、4月27日(土)の2日間、多くの保護者の皆様方にご参加いただき整備していただきました。今年は筍がたくさん出ており、そのままにしておくと1週間で2メートル近くにもなって竹の皮の下から青い太い竹がしっかりと伸びている様子が分かります。少し暑かったですが、竹藪の中は心地よい空気で、植物の生命力を感じながら保護者の皆さんと作業できたことがとても嬉しく感じられた時間でした。準備をしていただいた役員さんを始め、ご参加いただきました保護者様に深く感謝申し上げます。
さて、本校では生徒に向けたオンライン授業の実施や表彰集会、生徒集会のオンライン化など、また保護者の皆様には、スクリレを活用した出欠確認や学校だより等の配信、オンデマンドでの保護者会の実施や学校だより等のデータ配信などを行っております。従来では紙媒体等の方法で生徒、保護者の方々に向けて学校の姿勢を伝えてきたものを、インターネットやGIGAタブレット端末、スマートフォンなどを活用した情報提供方法も活用していきます。学校運営上においては、生徒の移動時間の短縮等により集会などがより効率的に実施できるようになりました。また保護者会の一部オンデマンド化により保護者の皆さんの都合に合わせて学校が提供する情報を正確に受け取っていただけるなど、多くの効果が期待できるものと感じております。
しかしながら、教育活動の中で私が特に大切にしたいものに「直接的なかかわり」があります。具体的には直接話をすること、見ること、また一緒に参加し体験することなどです。コロナ禍前後で大きく変わったことの一つに、この「直接的なかかわり」の減少が挙げられます。直接話をすることは五感を使って相手を理解することができるため、気持ちや内容がより正確に伝わります。学校における様々な行事等も同じことが言えます。生徒、保護者、教員、地域の皆さんが同じ空間で直接体験することにより、共感し合いながら生徒の成長を見守り喜び合ったり、子供も大人も心が豊かになったりするとともに相互の信頼関係も深まり、SNSなどのネットトラブルなどの減少に繋がります。竹林整備で保護者の皆さんと関わりながら改めて実感したことでもありました。便利な世の中だからこそ、その便利な部分だけ頼り過ぎず、今後も「直接的なかかわり」を大切にしながら、信頼関係を基盤とした学校運営を行っていきたいと考えております。ぜひ学校公開、行事等に足をお運びいただき、戸塚西中学校の教育活動を直に感じていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。